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逆流性食道炎ってどんな病気?

2025.07.01

逆流性食道炎とは、その名前の通り、胃酸が食道に逆流して炎症が起こる病気です。胃の中の胃酸は、本来であれば逆流しないようにできています。しかし何らかの原因によって食べ物や胃酸が食道へ逆流してしまうことがあり、その状態が続くと食道に炎症を引き起こしてしまうのです。逆流性食道炎を放置していると、出血による吐血などの症状が出ることがあります。

また、食道炎が繰り返されることで食道の粘膜が胃と同じような粘膜になってしまう「バレット食道」という病気を引き起こす可能性もあります。

今回はそんな逆流性食道炎について、原因や症状などを解説していきます。

逆流性食道炎が起こる原因

逆流性食道炎の原因は、患者様によってさまざまです。
よくみられる原因としては、次のようなものがあります。

 

  • ストレス過多によって胃酸の分泌量、分泌タイミングが変化する
  • 食道と胃の境目にある筋肉が弱まっている
  • アルコールやカフェインの摂取で胃酸が多くなっている
  • 喫煙習慣によって胃酸の分泌量が増えている
  • 胃や食道の運動機能が低下している
  • 食道裂孔ヘルニア(胃が食道側に飛び出してしまう病気)

など

 

前提として、逆流性食道炎は、胃酸が食道に逆流することで起こります。食道の粘膜は胃ほど強くないため、炎症を起こしてしまいます。上記でも記載したように、逆流性食道炎は普段の生活習慣とも深い関連があります。

特に以下のような習慣がある方は、逆流性食道炎のリスクが高くなってしまいますので注意しましょう。

 

  • ストレスによる暴飲暴食、早食いの癖
  • アルコールを多く摂取する習慣
  • 食べてすぐに寝てしまう
  • 喫煙習慣がある
  • 運動不足などによって肥満になっている
  • おなかを締め付ける服装や姿勢が多い

など

逆流性食道炎の検査・診断

逆流性食道炎は、患者様が自覚しやすい症状が多くあるため、受診した際の診察でもある程度診断が可能です。より詳細な検査を行うためには、胃カメラ(胃内視鏡検査)を実施します。

胃カメラでは、実際に食道をカメラで観察しながら、状態を細かく確認していきます。問題のない食道はピンク色でつるりとした見た目をしていますが、食道の粘膜で炎症が起こっていると、充血したような赤い線が目立ちます。

胃カメラ検査では、逆流性食道炎の有無と併せて食道裂孔ヘルニアや胃がんのチェックも行うことができます。そのほかにも、医院によっては血液検査を行ったりバリウム検査をしたりと、さまざまな方法を用いて診断を行います。

逆流性食道炎の治療法

逆流性食道炎の治療は、2つの軸で進めていく必要があります。

まずは逆流性食道炎自体を抑えるための薬物療法です。胃酸の分泌を抑える薬や胃腸の運動を促進させる薬、患者様の不安を和らげる薬などを組み合わせて症状を改善させていきます。

そしてもう1つは、生活習慣の改善です。

簡単にできる点から言うと、食事を急いで食べない・そもそも食べ過ぎない・脂ものを減らす・食べてすぐ横にならない、などがあります。さらに、過度なアルコールや喫煙習慣は逆流性食道炎に限らず体にとってリスクが大きいため、極力止めるようにすることも大切です。体重が気になっている方、筋肉量が少ない方は、意識的に運動の時間を作ることもおすすめです。

気になる症状があった場合は胃カメラ検査を受けましょう

逆流性食道炎では、不快な症状が続くため日常生活に支障をきたしてしまうこともあります。そのため、胸焼けや呑酸が続く場合には、ぜひ胃カメラ検査を受けてみることをおすすめします。胃カメラ検査では、胃・食道・十二指腸など体の上部にある消化器官を全体的にチェックすることが可能です。

胃カメラ検査によって病気が見つかった場合には、早期治療に繋げていくことも可能となります。不快な症状を我慢せず、早めに検査を受けていただくことは将来的な健康維持にとっても重要な取り組みです。「最近胸焼けが多くなった」など、体調の変化にご不安を抱いている方は、ぜひ当院までご相談ください。

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